そう聞いて思い起こすのは、
「サーフィン」や「江の島」、「しらす」などなど・・・。
しかし、「海の中」についてはどれだけ知っているでしょう。
このたび、神奈川県在住の水中写真家の鍵井靖章さんが、
tvkウェブサイトにてその作品を展示する運びとなりました。
自ら神奈川の海を潜り、その知られざる”世界”を紹介します。
鍵井靖章
1971年兵庫県生まれ。鎌倉市在住。 大学在学中に水中写真家・伊藤勝敏氏に師事し、水中写真を志す。オーストラリア、伊豆、モルディブでダイビングガイドを行う傍ら、水中撮影に励む。1998年、モルディブより帰国後、フリーランスフォトグラファーとして独立。現在は水中のあらゆる事象を精力的に撮影し、プランクトンからクジラまで、独特の世界観で水中の世界を写し撮る。2008年にイギリスで大型写真集「DEEP BLUE」を出版する。受賞歴、テレビ、ラジオ出演など多数。 公式サイト

2011/6/9 「アシカ日和」マガジンハウスより発売です
長い間、更新することができませんでした。すみませんでした。今後は、月に一度の頻度で更新していく予定です。引き続き、よろしくお願い致します。
今日は、4月16日。tvkのお昼の番組「ありがとッ!」にコーナー出演した後、稲村ヶ崎の海沿いにあるファーストキッチンでこのテキストを書いています。曇り空でどよ〜んとしたお天気ですが、今年も無事に桜散る頃を迎えました。ここから眺める相模湾の海も、グレー色で、少し寂しげです。
相模湾の海も、海水温が低い寒い冬の間は、透明度が高く、海中も青く見えます。しかし、春になると砂浜から見た目にも透明度の低い、濁った海となります。これは一般的に「春濁り」と呼ばれ、春の到来を感じさせます。先週、ダイビング専門誌の取材で、横須賀市 自然・人文博物館 元館長・林公義先生と潜ったのですが、そのとき、林先生に「春濁り」のことを教えてもらいました。とても興味深い話だったので、ここで紹介したいと思います。
まず、いつもお世話になっている葉山のダイビングショップのオーナーガイド、佐藤輝さんが、「どうして、まだ水温が上がっていないのに、春濁りは始まるのですか?冬と変わらない13〜14℃の低水温の場合でも、春濁りになっているですが?」という質問から始まりました。「葉山は海藻の豊かな海ですよね。その海藻が千切れたりしたものが、海底に腐葉して堆積されていています。そして、冬は春一番をはじめ、海が荒れることが多いですよね。大きなうねりや波によって、海の中が掻き回され、まずそれで透明度が悪くなる。そして舞い上がった栄養を狙ってプランクトンが繁殖する。第一段階としてまず、これが春濁りの始まりです」、と林先生は教えてくれました。そして、「水温がどんどん高くなっていくと、上部の温かい海水と下部の冷たい海水の層ができます。上の温かい海水は、冷たい海水にどんどんと落ちてきます。そこで今度は、海水が上下に動きます。海水温も高くなっているので、プランクトンも活性しているで、より繁殖が促されます。そこで本格的な「春濁り」を迎えるのかもしれません」と続けられました。
海に来て、ただ透明度が悪いと嘆くよりも、このようなサイクルを知ることで、もっと大きな視点で海を楽しめるのではないかと、とても感動しました。春、濁った海を眺めながら、少しはこんな話を子供たちに話したいと、誓う父・鍵井でした。