アナウンサーズマガジン

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img_07_2.jpgハンドボール日本リーグプレーオフ間近!!
2月21日、22日と熊本へ出掛けました。 日本リーグ女子全6チームが集い、プレーオフに進出する上位3チームを決する、重要な4試合の取材です。
熊本は、1997年に男子世界選手権が行われたハンドボール王国。会場の熱気に加え、初夏を思わせる、22度を越す最高気温。厚いコートもセーターもバッグに詰め込み、汗を拭きながら動き回りました。

1位で、早々に1ヶ月後のプレーオフ決勝進出を決めたのが、6連覇に挑む広島メイプルレッズ。チームをリードする林五卿監督兼選手と呉成玉選手は、昨年末の世界選手権で韓国代表に復帰。見事チームを銅メダルに導き、アテネ五輪出場権を獲得しました。 二人とも、今春から広島市内の小学校と幼稚園に通う子供を持つ(遠征にも一緒に来て、かわいい声援を送ります。)スーパーマザーです。

林監督兼選手は 「来日して10年目。 今年度は自分達が不在の国体も優勝して、初めて年間全タイトル制覇を狙える。 いわば皆がくれたチャンスだから、6連覇以上に大切に思い、プレーオフを戦いたい。」と言葉を噛み締めました。また、青戸あかね主将の「うちは、練習しますから・・・。」 という短い一言は、ゆるぎない自信に満ちていました。プレーオフは2位と3位のチームが準決勝を行い、勝者が決勝で1位と戦います。

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                          (林 監督)

2位はシャトレーゼ。 現在日本リーグ女子では唯一、関東以北のチームですが、昨年の11月廃部が伝えられました。 最後のプレーオフです。 それでも、誰一人下を向かず、抜群のチームワークと組織力に磨きをかけて勝ち取った、大舞台。 原田恵主将が言う通り 「最高のモチベーション。」 で臨みます。チーム在籍8年目、メンバー中最も長くシャトレーゼの中心選手として活躍する稲吉希穂選手は「スピード感に溢れ、個々の能力が高い選手達が、常に周りを生かそうとするのが、シャトレーゼのハンドボール。 他のどのチームにもないプレーを見せます!」 と、燃えていました。尚、シャトレーゼは来年度、6人程のメンバーがチームに残り、新しいクラブへと歩みます。

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                          (稲吉 選手)

3位オムロンは、6年ぶり11回目の優勝を目指すプレーオフ。日本代表坂元智子選手をはじめ、主力選手の負傷が相次ぎ、苦しいリーグ戦でしたが、終盤の戦いは上昇ムード。広島メイプルレッズの林監督兼選手も警戒するディフェンス力が、リズムを作ります。チームから抜群の信頼を集める、佐久川ひとみ主将は 「ここまで来たら、がむしゃらに勝負します。あとは監督やコーチの言葉を、もう一度皆に伝え直す事が自分の役目。」 と大一番を見据えていました。「なんとしても、シャトレーゼに勝って、林と呉の二人が世界のトッププレーヤーとして輝いている時のメイプルレッズを破りたい。」 と語る西窪勝広監督の采配にも注目です。

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                         (佐久川 主将)

もう1チーム、プレーオフこそあと一歩で逃しましたが、来季への可能性をアピールしたのが、ソニーセミコンダクタ九州。塩見博監督が 「(平均より約五割増のハイスコア)40対30の勝利。」 を目標に掲げた通り、日本のエース田中美音子選手やリーグ得点王の郭恵靜選手を軸に発揮する破壊力は、スタンドを沸かせました。 中でも、塩見監督が「誰にも真似できない、間合いを持っている。将来日本の司令塔に..」 と期待を寄せるのは21歳、長野かづさ選手。 高校卒業後、入社した強豪日立栃木が1年で廃部。 韓国に1年半留学し、今季の日本リーグに戻りました。 小さな頃からお父さんに鍛えられ、左右の腕で均等に繰り出されるシュートやパス。「勿論、日本代表や五輪は大きな夢。 メイプルレッズの林さんや呉さんのような選手を目指します。」 と目を輝かせていました。

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                         (長野 選手)

日本リーグプレーオフは、男子女子とも東京の駒沢体育館で、3月20日土曜日に準決勝、21日日曜日に決勝戦。tvkテレビでは20日が午後7時15分から、21日は午後7時55分から、女子に続き男子の順に同日録画でお送りします。男子の実況は久保弘毅アナウンサー、女子の実況は私が担当です。 是非、お楽しみ下さい。