2024/7/14:潜入!かながわ農業ハイスクール2 ~中央農業高校編~
◆県内の農業系高校に潜入する人気シリーズのシーズン2がスタート!
海老名市にある「中央農業高校」をリサーチしました。
◆神奈川県立中央農業高校
1908年(明治39年)創立の県内唯一の農業単独校。通称:中農
農業系の3つの学科(園芸科学科・農業総合科・畜産科学科)があり、広い敷地内に
各種の実習施設を持つ「実践的な学び」が得られる伝統ある農業高校。
畜産の学科があるということで「酪農部」の朝の部活にお邪魔しました。
顧問は中農卒業生でもある小笠原先生。
学校で育てている牛は、乳牛3種(ホルスタイン・ジャージー・ブラウンスイス)、
肉牛3種(黒毛和種・無角和種・褐毛和種)のほか、雑種が2頭の合計18頭。
36名の部員は毎朝当番制で牛たちの世話(除糞、エサやり、搾乳、哺乳など)を
しています。
牛舎には搾乳ロボットなどの先端技術が導入されており、大規模酪農家への就農を
目指す生徒の学びに一役買っていました。
部員と一緒に牛のお散歩をしながら登場したちゃーはん。
二人で中農の「畜産の授業」に潜入です。
◆農業高校生の戦い「農業鑑定競技会」
全国およそ8万人にも及ぶ農業高校生が、日頃習った農業の知識や技術を競う
「農業鑑定競技会」。
実際の大会では40問出題され、1問の回答時間はなんと20秒!
ベルが鳴ったら次の問題に取りかからなくてはいけません。
今回は特別に二人も10問の擬似体験。
畜産科学科のエース、阿部くんと対決しました。
果たしてその結果は・・・
そして阿部くんは学校代表として、10月に岩手県で行われる全国大会に出場予定。
頑張れ、阿部くん!
「中農てんこ盛り弁当」
養鶏部は授業の一環で生産した中農産の食材を持ち込み、近隣の弁当店でコラボ商品を
展開。
ご飯・卵・玉ねぎ・じゃがいも・インゲン・豚肉・アヒル肉...
ご飯は「中農アヒル米(てんこもり)」、そして水田の米作りで大活躍したアヒルの肉も
使ったお弁当は「食べたらお腹も笑顔もてんこ盛り!」
◇お弁当のくまちゃん
TEL:046-200-9975
◆放課後、再び酪農部へ
部活を通じて牛と触れ合う中、部員たちはそれぞれ「牛を主人公」にした自主的な
学びを深めています。
それらの取り組みや研究は、学校農業クラブの発表大会などで披露され、
農業高校生らの日々の学びに生かされています。
酪農部は今年1月に行われた「第7回和牛甲子園」※の取組評価部門で優良賞を
受賞しました。
(※和牛甲子園=和牛肥育の工夫・肉質を競う「高校牛児」の日本一を決める大会)
研究対象である黒毛和種の体測定をお手伝いし、酪農部員の学びに触れました。
◆「酪農教育ファーム」と「牛乳の日イベント」の企画・運営
酪農部では酪農への理解を深めてもらうため「酪農教育ファーム」を実施。
牛舎などへ地域住民を招き入れ「牛の話」やふれあい体験を提供した結果、
臭気へのクレームがなくなったそうです。
都市型酪農の一つの形です。
また、これらの経験が生かされたのが、去る6月1日に初開催された
「牛乳の日イベント」です。
生徒たちはさまざまなアイデアを出し合い、企画の段階からイベントに参加。
看板、牛の紹介ポスターなどの事前準備から、牛乳飲み比べや着ぐるみでの接客など、
有意義な1日を過ごしました。
顧問の小笠原先生は生徒の自発的な研究を後押し。
イベントを通じ、生徒の大きな成長が見られたと話します。
同イベントへの参加のきっかけは主催者と校長先生との出会いでした。
県内酪農業界は現在、物価高騰や世界情勢などの影響を大きく受けています。
酪農の学びを「仕事」へーーー。
未来の酪農業界のため、酪農業界で働くことを希望する生徒のため。
県をはじめとする業界団体や学校も一丸となって、全力で動いています。
中央農業高校には、生徒の想いを支える「学び」がありました。
◇神奈川県立中央農業高校
住所:海老名市中新田4-12-1
TEL:046-231-5202
HP:https://www.pen-kanagawa.ed.jp/chuo-ah/
企画:JAグループ神奈川
協力:JAさがみ