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2026/1/11:村の記憶「中津ほうき」

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愛川町で江戸時代から作られてきた「中津ほうき」をリサーチしました。

◆「愛川町郷土資料館」
以前お邪魔した時に箒の展示があったことを覚えていたりゅうちゃん。
学芸員の山口さんにお話を伺いました。

中津地区の箒作りの歴史は江戸時代に遡るとのこと。
畑の土質が材料であるホウキモロコシの栽培に適していたことや、繊細な技術が評判を
呼び、江戸の町に届けられるようになったと言われています。

愛川町は明治初期、7つの村に分かれていました。
1889年(明治22年)の町村制により3つの村に。(愛川、高峰、中津)
1940年(昭和15年)愛川村が愛川町に
1955年(昭和30年)愛川町と高峰村が合併
1956年(昭和31年)愛川町と中津村が合併 これが現在の愛川町です。

愛川村(旧半原村+旧田代村)は「糸のまち」として発展。
一方、中津村では「箒作り」が盛んになりました。
競合が不在だったこと、地形が台地で稲作に向かないこと、農閑期に箒を編み販売する
ことで現金収入が得られたことが理由だと言われています。

中津地域では全盛期だった大正時代、20万本もの箒が生産されていました。
昭和40年代に掃除機が台頭してくると一気に衰退。
箒は埃を舞い上がらせる存在として次第に使われなくなっていきました。

全国には箒の産地と呼ばれる場所がいくつかあり、地域ごとに特色ある箒作りが行われて
いたんだそう。
神奈川の場合は材料のホウキモロコシを生のまま使用。
青々とした穂先に紙を巻いて出荷し、未使用であることを証明していました。
栃木県などではホウキモロコシを熱湯につけて消毒したものを活用。
穂先の色が変わったものこそが高級品の証だったと教えていただきました。

箒作りは農村の暮らしの中から生まれた、地域の生活を支えた大切な産業だったようです。

一度は産業として途絶えてしまった中津地区の箒作りですが、本格的に復活させるため
「箒博物館」を運営している方がいらっしゃるとの情報を得ました。

◇愛川町郷土資料館
 HP:https://www.town.aikawa.kanagawa.jp

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◆箒博物館「市民蔵常右衛門」
運営する柳川直子さんは、中津地区に箒作りを伝えたとされる方の子孫。
17歳の時に廃業した家業ですが2003年、箒作りを復活させるために法人化。
両親から引き継いだ蔵を改修して箒博物館を開館しました。
そして中津に伝えられた技術で作った箒を「中津箒」と名付け、伝統を受け継ぎ未来に伝える
活動を続けています。

博物館では世界各国の箒の展示のほか、製作している中津箒やセンスの光る小物・アクセサリー
の販売などを行っています。

◇市民蔵常右衛門
 HP:https://nakatsuhouki.jp/

「箒」は古くから神聖なものとして考えられていました。
出産を司る「箒神」(ははきがみ)という産神が宿るとされ、『古事記』には「玉箒」
(たまほうき)や「帚持」(ははきもち)という言葉で表現。
祭祀用の道具として登場しています。

庶民の間では「払う・清める」という意味で、妊婦のお腹を撫でて安産を願ったり、
亡くなった方の棺に入れて魔を払う、といったことがなされていたようです。

「箒」は単なる掃除道具ではなく、日本人の営みに関わる文化的な役割があったようです。

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◆ミニ箒作り体験
中津箒の製造方法を身につけた作り手たちに、ミニ箒作りを教えていただきました。
完成した作品には二人の性格が出ています。
箒作りには、作る人の心が大きく反映されることを体感しました。

「ミニ箒作り体験方法」などの詳細はこちら
 HP:https://nakatsuhouki.jp/info/

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◆伝え続けるために
昔ながらの箒作りだけではなく、現代の暮らしや社会に合わせた新しい箒作りにも挑戦
している柳川さん。
一度は途絶えてしまった伝統を復活させ、未来に繋いでゆくために多くの人に伝える活動
を続けていると話します。

時代や環境が変わったいま―――。
地域を支えてきた伝統の工芸品は、電気不使用のエコで最先端な道具として、再び注目を
集めています。

企画:JA県央愛川

次回は1/18放送〈『ご近所「良い良い」物語』 ~かわさき~〉(再放送 1/19(月))

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