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神奈川ビジネスUp To Date

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放送時間

毎週月曜日 21時~21時30分
  土曜日 23時30分~24時(再放送)

番組内容

いまの神奈川経済がわかる!
全国の上場企業1800社中、約200社が本社を置く神奈川県。
県内唯一の地上波テレビ局tvkが県内で活動する企業を中心に各企業の魅力的な取り組みやトップインタビューなどの経済情報をお届けします。

出演

内 田 裕 子(経済ジャーナリスト)

■プロフィール
大学卒業後、大和証券入社。社内TV放送のキャスターに抜擢されマーケット情報や経営者との対談番組に多く出演。2000年、財部誠一事務所に移籍し経済ジャーナリストとして活動開始。国内だけでなく新興国などの取材も多く、製造現場の取材、経営者へのインタビューを得意とする。
著書に大西 洋氏(三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長執行役員)との共著「三越伊勢丹 モノづくりの哲学」(PHP新書)。

11月6日放送分
横浜港の観光クルーズ 変わりゆく港の可能性


ゲスト
株式会社ロイヤルウイング
代表取締役社長 中村信仁さん


「横浜の観光クルーズ」を特集。横浜港・大さん橋を母港とするエンターテイメントレストラン船「ロイヤルウイング」。ランチやティータイム、ディナーで横浜港をめぐるクルーズを中心に、記念日やウェディングなどで多く利用されています。東日本大震災以降経営を担い、サービスの向上に取り組んできた中村信仁社長。再開発や大型客船の誘致などが活発になる横浜港の観光、クルーズの可能性とロイヤルウイングの経営戦略を探ります。


横浜港大さん橋を母港とするエンターテイメントレストラン船「ロイヤルウイング」は総トン数2,876トン、全長およそ86.7メートル、定員630人と、東京湾では最大となるスケールで横浜港の景観を味わうクルージングを提供している。


内田
中村社長がこのロイヤルウイングという会社にいらっしゃった経緯をまずはお伺いしたいのですけども。

中村
こちらに来る前は横浜市内の港湾関係の事業社にずっと勤めておりました。ロイヤルウイングの会長が実は前の港湾関係の会社の社長でして、ちょうど東日本大震災の後、2011年の6月ぐらいだったと思うのですけれども、震災の後で売り上げが2割5分ほど落ち込んだという中で、前の会社としてもいろいろと運用をしようということで、この会社に関わるようになりました。プロモーションのことですとか、再生というか、元の状態に戻すためのお手伝いをその頃からやらしていただくようになりまして、関わりを持つようになったのが最初です。その後、次の年の3月ぐらいだったかと記憶しているのですが、いろいろな計画を立てて実行されて、前の社長が若干高齢だったということがありまして、気力と体力をかけて何年かその再生のためにやっていくのに、誰か他に良い人材はいないかというような相談が、前の会社の社長にあったようで、そのときに名前が出たようです。

内田
それで中村社長に白羽の矢が立った。

中村
白羽の矢かどうかはわかりませんけど。

内田
経営を刷新していくという意味において新しいアイディアを求められてきたと思うのですけれども、例えばお越しになってどんなことをされましたか?

中村
どちらかというと社内が細分化されていたのでもうちょっと、マトリックスじゃないですけど、上も下も斜めも横もきっちり情報が共有できている方が望ましいので、まず組織を大枠で機能ごとに切り直して、営業と営業企画のグループ、要するに売り上げを作っていく人たちと管理をやる人たち、船内の現場、船を動かす人たちのグループ、こういう切り方をしました。

内田
お客さん視点で船というもの、レストランで美味しいものを食べながら景色を眺めるというニーズがあると思うのですけれども、改めて顧客視点といいますか、そこで改善していった点というのはありますか?

中村
船の上に乗っているとはいえ、基本的には飲食店ですので、まず美味しいものを美味しく食べていただく、気持ちよく時間を過ごしていただく、笑顔になって帰っていただく、この辺は基本だと思いますので、やはりその基本を少しずつ上げていこうということはスタッフの皆とも話しながらやってきました。

内田
メインは中華をお出しになられている。それをグレードアップしていこうと?

中村
そうですね。

内田
長年の習慣として、厨房の方なりレストランの方というのは、すぐに料理を良くする、サービスも良くするということでパッと変化が生まれるものなのですか?

中村
私が来てからちょうど良いご縁があって、今の総料理長は雲井というものですけど、雲井と出会って料理長が代わって、すごく変わった部分というのはかなり大きいです。前の料理長は技術は素晴らしい方で人間的にももちろん素晴らしい方だったのですけども、広東語しか喋れないという状態でしたので、本当に大事な話をするときは通訳の方来ていただいて話すような形でした。厨房の中もそういう意味では中国語、広東語の世界だったので。

内田
なかなか伝えたいことが伝わらないという?

中村
そういうもどかしさがありました。今はもうそれはなくなったので、婚礼、ウェディングのお客様もいらして、お客様のご希望を料理長が直接伺って何かを作っていくということも今はできますので。

内田
お客さんのニーズにもきちっと応えられるように。

中村
そういう体制ができたということですね。

内田
他にすごく力を入れたというところはありますか?

中村
お客様に対してどういう形で認知してもらうか。意外に地元でも私どものことを知っている方がそれほど多くないのかなという印象を、当時は受けたことがあったので、ウェブのインフラについては重点的に投資をいたしまして。ウェブ上の広告等もそうですけど、そこはかなり。

内田
実際どうですか。ウェブに投資をして成果は?

中村
それは着実に出ています。収益も上がっています、おかげさまで。

内田
中村社長がいらっしゃって、イノベーションをした。これは成功と?

中村
そうですね、方向付けをしたという意味ではそうだと思います。ただ私一人でできることではございませんから、やはりスタッフをはじめとして人に恵まれた部分、運と縁、それが大きかったんじゃないかなという風に自分では思っています。

内田
会社として非常に厳しい震災後のタイミングで来られて、未来に向かっての投資も含めたイノベーションを任されて、業績という部分ではどうですか?

中村
先ほども申し上げましたけど、収益は上がっているのですけども、売り上げはそんなに上がっているわけではないのですね。

内田
いろいろ無駄なものが無くなったという結果?

中村
そうですね。結果的に、ということだと思います。

内田
ここからもう一仕事、会社の業績なり収益、構造をしっかりさせていくとしたら、どんなことをやっていかれますか?

中村
今やっていることを、規模を大きくしつつ、続けていくということ。まず売り上げの上昇というのを担保しながら、その中で新しいチャレンジを1つ2つ入れていって、ということじゃないでしょうか。いずれにしても箱の商売なので、年間の提供席数というのがあるとそれ以上は、もちろんお客様も増やせませんし、その上限というのは現行の売り上げのおそらく2割増しぐらいから3割増しぐらいかと思っているので、まずはそこの隙間をできるかぎり埋めていくと。


大さん橋国際客船ターミナルを出航して、ベイブリッジをくぐり、東京湾、横浜港を2時間弱かけて周遊する観光クルーズを提供。評判の中国料理やバンドの生演奏、バルーンアートなどのエンターテイメントを楽しむことができ、ランチやティータイム、ディナーの日常のクルーズをはじめ、記念日やウェディングなどで多く利用されています。


内田
ロイヤルウイングに乗るお客さんの層というのはどういう方たちなのでしょうか?

中村
全体の5割6割ぐらいの方がいわゆる個人のお客様。個人のお客様に関しては家族連れのお客様も入れてということにはなるのですけど、大体1予約あたり2、3人ぐらいの人数ですので、当然カップルの方が多いのかなという風には思います。

内田
皆さん、「ロイヤルウイングに乗る」と決めて来られるわけですけども、何を求めているのでしょう?

中村
晴れの日にお使いいただくケースが多いのかなという風に思っています。例えば最近は「付き合った何日目記念日」とか、そういうのでご利用いただくケースも多いみたいですし。

内田
「これは当たった」という企画にはどういうものがありましたか?

中村
昨年の春から「プロポーズ・プラン」というのをやらせていただいていまして、プロポーズされるお客様のお手伝いをさせていただこうという。事前に担当者がご要望をお伺いして、段取りとかタイムスケジュールみたいなものを調整させていただきながら。

内田
これは大体男性からの依頼ですよね?

中村
いや、どちらもありますね。意外に女性が多いみたいですよ。正確な数字の割合を今持っているわけじゃないですけども。

内田
これはもちろん、相手の方には内緒ですよね?どうですか、そのプロポーズの成功率でいうと。

中村
今のところ、私が聞いているのは「100%」と聞いています。これも横浜港の上という、そういう特殊性があると思います。船の中で、横浜港で夜景を見ながらプロポーズ。

内田
ロマンティックですね。そういう新しい企画をどんどん社員の方たちが出してくるということで、非常に活気がある?

中村
そうですね、もっと活気があってもいいと思いますけど。基本的には「何でもやっちゃえ」という感じなので。

内田
社長がとにかく「アイディアを出せ」と言っていると。

中村
何か出てきても「やっちゃえば」ですから。「やっちゃえばいいじゃん」と。

内田
ロイヤルウイングを盛り上げていくためには、やはりスタッフの方の力がとても大きいと思うのですけれども、そういう方たちの人材育成といいますか、盛り上げていく、モチベーションアップをしていくために、社長がこれから力を入れていくところというのはどういうところになりますか?

中村
会社の中にチャレンジングな雰囲気というか、常にそういう雰囲気でいられるようにしていくということは、やらなければいけないというのもあるでしょうし、各セクションでミーティングがあるのですけども、私もほぼ全部、足を運んで。

内田
「そうは言っても飲食店なんだ」という言い方もされましたけども、やはり船という独特な空間じゃないですか。そこでのサービスで大切なことというのは何になりますか?

中村
常に話をさせてもらっているのが、自分たちにとっては毎日のことですけど、例えばプロポーズのプランでも何でも毎日ある風景ですけども、その一人一人のお客様にとってみたら、その時はその時だけなので、そういう大事な時間をお預かりしているという意識を常に持って仕事をしてもらいたいという話はよくしますね。


山下埠頭や新港地区の開発、大型客船の誘致などウォーターフロントエリアの活性化を進める横浜港。国内、海外との競争がより激しくなり、大きな変化が訪れようとしている中、ロイヤルウイングの経営戦略、そして未来の姿について伺いました。


内田
横浜港も新しい時代を迎えようとしているという意味で、今IRの誘致活動であったりとか、大型客船が入ってくるとか、いろいろな新しい動きが起こっていますけれども、中村社長から見てその変化というのはどんな風に見えているのですか?

中村
こんなに急にこういう話が出て、変わっていくという風には、実は思っていなかったので少々驚いています。

内田
それはどういう感情ですか、良い意味で?

中村
良い意味で、ですね。ずっとこの辺りで私も30年近く仕事をさせていただいているので、役所も含めていろいろ自分が直接出入りをさせていただいた時の感じからいうと、この3年から5年ぐらいの動きというのは、元々そういう計画というのはあったのですけども、それが急にこんなに具体的に全てのことが動き出して、すごくダイナミズムを感じるというか。

内田
今まで港というと「閉鎖された」というところが非常に開かれて、それぞれの楽しみ方、港で遊ぶ、楽しむというようなものがこれからどんどん起こってくるという期待感がとてもあるのですけども。

中村
おっしゃる通りですよね。私どものオフィスからもちょうど象の鼻と赤レンガパークの前のところがよく見えるのですけども、あそこでSUPみたいなのをやられている方が最近はいたりだとか、シーカヤックに乗られている方がいたりだとか、ああいうこともそうですし。以前ではありえなかったので、色んな親水空間の一般の方の利用というのも大分広がってきていますし、非常に素晴らしいですよね。

内田
港同士の競争という意味では大阪港もIR誘致で非常に盛り上がっている、横浜港も負けてられないところもあると思うのですけど。

中村
私個人はあまりそういうことに興味がないというか、例えばもしIRが来たとすると、私どもの営業にとってそれは良い影響があるという風には何となくは思うのですけども、それをあてにして商売しようというのが基本的に無いので。あくまでもその分プラスで乗れば、それはありがたいなと、感謝しよう、というそれぐらいの感じです。オリンピックも当てにして何かをしようというのではないので、そういうことがあって自分たちが一生懸命やっている延長線上に、そういう出来事があって、それで思っていたよりもプラスがでれば感謝しようという、それぐらいの感じです。

内田
地に足の着いたというか。

中村
そうですね、「どちらかと言うと」ですね。だから賑わうのは良いことですよね。

内田
これから未来に向けてロイヤルウイングとしてやっていきたいことは?

中村
港と周辺のエリアの発展といったものに歩調を合わせながらやっていくというのは大前提として、やはり10年後、15年後ということを考えるとインフラの更新といったようなことも、最終的にはそこに向かっていかなければいけないのかなという風には思っています。

内田
この船だけで、この型だけでは足りなくなるとか、いろいろ色な想像もあるのですけども、例えばもう1台増やそうという設備投資はないのですか?

中村
「もう1隻増やす」と考えたことはあまりないのですけど。ただいずれにしても機械ですから、いくら一生懸命手入れしても、おのずと限界というのが出てくるとは思いますので。今は限界があるとかないとかという話ではないですけど、それはやはり更新をしていって、よりサービスの品質を上げていくということはやっていかなければいけないという風には考えています。

内田
この船も素敵ですけど、新しいロイヤルウイングも見てみたいです。

中村
はい、ありがとうございます。

内田
港が輝きを増すというか、ものすごく存在感がある船ですね。

中村
そのように「ロイヤルウイングは横浜港の顔だからね」とよくおっしゃっていただけるので、本当の意味でそういう顔になれるように、これからみんなで頑張っていかなきゃいけないと思っています。



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11月27日の放送内容

「都市空間創造球団」へ スタジアムと街の未来像
神奈川経済の「今」を伝える情報番組。今回は、躍進を遂げた「横浜DeNAベイスターズ」と「横浜スタジアム」を特集。チームの活躍を支えたのは、史上最高の観客動員数が物語るファンの存在、そしてそのきっかけを生み出してきた球団経営だった。2020年に向けスタジアム大規模改修もスタートするなど、大きな転換点を迎えている球団とスタジアム。「継承と革新」で新たなステージに挑むのは、岡村信悟社長。DeNAの南場智子会長から熱烈なラブコールを受け、総務省からの転職を決意したエピソードや、池田純前社長の改革を振り返る。岡村社長が将来ビジョンに描く「都市空間創造球団」の事業構想と経営戦略に迫る。

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