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神奈川ビジネスUp To Date

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放送時間

毎週月曜日 21時~21時30分
  土曜日 23時30分~24時(再放送)

番組内容

いまの神奈川経済がわかる!
全国の上場企業1800社中、約200社が本社を置く神奈川県。
県内唯一の地上波テレビ局tvkが県内で活動する企業を中心に各企業の魅力的な取り組みやトップインタビューなどの経済情報をお届けします。

出演

内 田 裕 子(経済ジャーナリスト)

■プロフィール
大学卒業後、大和証券入社。社内TV放送のキャスターに抜擢されマーケット情報や経営者との対談番組に多く出演。2000年、財部誠一事務所に移籍し経済ジャーナリストとして活動開始。国内だけでなく新興国などの取材も多く、製造現場の取材、経営者へのインタビューを得意とする。
著書に大西 洋氏(三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長執行役員)との共著「三越伊勢丹 モノづくりの哲学」(PHP新書)。

9月4日放送分
横浜をクラフトビアシティへ 「場」を醸し出すビールの奥行き

ゲスト
横浜ベイブルーイング株式会社
代表取締役 鈴木真也さん

1981年 横浜市出身
2003年 拓殖大学工学部工業デザイン学科 卒業、株式会社サイクル急便 入社
2005年 株式会社横浜ビール 入社
2008年 チェコでの修行を経て醸造長に就任
2011年 BAY BREWING YOKOHAMA 開業
2013年 横浜ベイブルーイング株式会社 設立
2014年 GOLD BREWERS SEAL 2014 金賞受賞
2016年 戸塚工場 ビール免許・発泡酒免許取得


クラフトビールを醸造する「横浜ベイブルーイング」を特集。看板商品「ベイピルスナー」が本場チェコ最大の審査会でアジア勢初の金賞を受賞。また、横浜DeNAベイスターズとのコラボレーションで生まれた「ベイスターズエール」も大人気になるなど、高い評価を集めています。鈴木真也社長に、ビール造りにかける情熱と今後の展開について伺います。


内田
よろしくお願いします。

鈴木
はい、よろしくお願いします。乾杯。

内田
乾杯。美味しいですね。こういう形で番組が始まるのは初めてですけれども、私的にはウェルカムという感じ。今日、お持ちいただいたビールは何ですか?

鈴木
これが自分が一番こだわっている、「ベイピルスナー」という、チェコスタイルのビールですね。

内田
後味として、苦味というか。

鈴木
そうですね。苦味と麦の甘みが両方、強めに感じられると思うのですけど。

内田
これが一番、鈴木社長が作りたかったビール?

鈴木
僕はずっとこだわって作っていて、まだまだ納得できるレベルにいっていないので、もっと高いところ。

内田
目指している高みというのはどこにあるのですか?目標というのは。

鈴木
チェコで一番、元祖と言われている「ピルスナーウルケル」というビールがあるのですけど、そのビールを最初に自分が飲んで、これを越えるビールを作りたいと思ってから。それまでは大手のビールしか飲んだことがなかったのですけど、そこで感動して、それでいろいろなビールを飲み漁るようになって。

内田
でも「じゃあ、クラフトビールを作るぞ」となっても、どうやって始めたらいいのかというところからですよね?

鈴木
そうです。当時、全然求人とかがなかったので、「全国地ビール醸造所ガイド」みたいな本を買って、工場見学をさせてもらおうと。工場見学させてもらったついでに、履歴書を置いてこうと思って。そういう活動を19ヶ所ですね。

内田
19ヶ所まわって。それはなかなかの積極性というか、情熱というか。そこの中で「とりあえずお手伝いから」というので受け取ってくれたのが横浜ビールだった?

鈴木
受け取ってくれたというか、最初から優しくしてくれたというか。「イベントとか今度あるから、手伝いに来る?」みたいな。もう、「行きます、行きます」って。ビールを注がせてもらったり。


横浜ビールに就職し、4年後には醸造長を任されるなどビール造りに情熱を注いだ鈴木社長。醸造長就任前には、単身チェコに渡り、本場のビール造りを学んでいます。


内田
醸造長になる前に、チェコに勉強しに行こうと思って自腹で行って、自分の中の転機だった?

鈴木
チェコビールに憧れていたので。作り方が全くわからなかったんです。だから行って、僕の師匠のマルティ・マットゥシカさんという方に従事して、いろいろ教えてもらったのですけど。

内田
日本人の若者がポッと来て教えてくれるのですか?

鈴木
いや、なんかもう、強引に、そこもあの。

内田
やはり強引に。ある意味「技を盗んでやる」ぐらいの気持ちで?

鈴木
そうです。最初は会うだけの約束だったんですけど、「ちょっとここに3週間居座っていいですか?」と言って。というか「居座ります」みたいな。

内田
もう決めているんですね。「僕ここに居座りますから、よろしく」と。でも許してくださったのですね?

鈴木
根負けさせたというか、はい。

内田
やっぱり、情熱ですかね?そんなに言葉が得意なわけではなかったわけですよね?

鈴木
当時、英語も全然しゃべれなかったですし、チェコ語も全然わからない。

内田
でも、何か手応えも感じつつ、独立へと向かっていくわけですよね?

鈴木
はい。30代のうちに自分のビール工場を作るという目標があったので。その時29歳だったのですけど、最初はもうビール工場がバーンってできると思っていたんです。そうしたら全然甘くて。お金も何もかもが足りないという。

内田
で、どうしようかと。

鈴木
小さい規模の「ブルーパブ」という、ビール工場と飲食店がくっついた形の小さな工場で何とかスタートできるかなというので、お金を最初2000万円集めて。

内田
「やりたい」ということに共感してくれる人というのがいるのですね。

鈴木
途方もない計画に乗ってくれたので。はい。

内田
夢に、ロマンに乗ってくれた人がいて、無事にオープンということで、そこから偉業を達成するのですけど、チェコ最大のビール審査会「ゴールド・ブルワーズ・シールズ」で金賞を獲るのですね?これはどのぐらいの価値になるのですか?

鈴木
日本で言ったら、「日本酒のある一つのカテゴリーの中でチェコ人が勝つ」みたいなものなので。

内田
それはびっくりですよね。ここは自慢ですね。

鈴木
その時はあちらもパニックになりましたね。「日本が勝っちゃった」みたいな。

内田
そういうところから、この度、工場を戸塚に作るという。これは自分のイメージに近づいてきている?

鈴木
そうですね。念願叶って2016年の7月に免許が取れて、ビール工場ができて。それまでの小さい工場は発泡酒免許だったんですね。

内田
今回、ちゃんと設備も整って。

鈴木
大きい設備なので、今度はビール免許をもらえる。

内田
まず設備ありきで免許がおりる。でもその前にはある程度の資金調達も必要ですし、法人化も成し遂げると。

鈴木
工場を作るのがもう本当に大変ですから。

内田
その工場は自分の思うような、理想の工場ができましたか?

鈴木
いや、まだ完成していなくて。工場の敷地内の3分の1ぐらいがまだ空いていまして、そこに追加のタンクとか醸造の仕込みの釜とかも大きくできるように最初から作っているんですよ。

内田
拡張していける余地を残しつつ、これからはどんどんそこでビールを作って、売って、飲んでもらって、足りないぞと いう形でタンクを増やしていくという想定ですね。

鈴木
うん、そうですね。


横浜スタジアムで毎年恒例になった「ハマスタBAYビアガーデン」。その目玉となったのが球団オリジナルビールの販売でした。「BAYSTARS ALE」は爽やかなホップの香りに、柑橘系の香りをプラス。フルーティーさを活かし、女性にも好評です。


内田
会社としての大きな転機が横浜DeNAベイスターズとのコラボレーション。

鈴木
スタジアムでビール売るというのは夢として置いていたのですけど。ある時、球団の広報の方がベイブルーイングの店に飲みに来てくれて、「いろいろビールで何かやりたいと思っているんです」みたいなこと言って、「オリジナルビールでも何でも作るからやらせてください」とか言って、無理だろうなと思いながら。そうしたら何回か、その後来てくれるようになって、クラフトビールの世界をいろいろ話して。まあそれで、「ただ調べているんだろうな」と思ったら依頼が来てですね。

内田
一緒にやろうと。

鈴木
「夏にビールのイベントがあるので、オリジナルビール作りたいんですけど、やってくれますか」って言って。で、「来たっ!」と。本当に来たと思って。球団の方と選手にアンケートを取ったり、それがすごく難しい内容だったんですけど。アルコールは低くて、色が薄くて、苦味が少なくて、ちょっとフルーティー、みたいな。「うわ、難しいなって」。

内田
みんな勝手なこと言うわけですね。

鈴木
それが難しかったんですけど、多分、もう本当に1回だけだろうと思っていたので。

内田
じゃあ全力で作った。どうでした?出来は?

鈴木
本当に一発で考えて作って、途中段階とかも飲んでいたんですけど、どんどん不安になってきて、これで大丈夫かなっていう。それで球団の方のところに持っていって、すごく評判が良くてですね。

内田
1回きりだろうと思っていたイベントのときのためのビールを作ったら、その後、継続。

鈴木
そこですごく売れたんですよね。それで追加発注が来て、足りないからもっと作ってくれって言われて追加で作って、その2015年は終わったんです。それで「また来年も8月のビールイベントで是非作らせて下さい」と言っておいたんですけど。

内田
ご自身から。

鈴木
そうしたらそのイベント以上に、球場で売るという話が来て。横浜スタジアムTOBの時なので、それだからできるみたいなことを言われて。  

内田
当時の池田(横浜DeNAベイスターズ)社長もオリジナルのビールを売って、独自性ですよね、球場に来てこんなに楽しいことがあるんだよということを提供する。ものすごく集客に力を入れていた時期だった。そこでお互いの求めるものが一致した。そういうことで実績を積んだからこそ、今の「工場を作る」というところに繋がっているのではないですか?

鈴木
やはり金融機関への信頼度が大分、それで上がったので。そういう会社と取引しているという実績が、新工場を作る上で、スピード上げてくれたというか、それがなかったら、ちょっと遅れていたかもしれないなと。


今年7月には醸造所に近い戸塚に新店舗をオープン。毎年1月には大さん橋ホールで行われる「JAPAN BREWERS CUP」を主催するなど、クラフトビールのムーブメント醸成に向けて挑戦を続けています。そのコンセプトは、「横浜をクラフトビアシティへ」。鈴木社長が見据える未来の姿とは。


内田
今、お酒、ビールというところを見ると、市場全体としては右肩下がりというか、「酒離れ」なんていう言葉もありますよね。

鈴木
全体の飲む人口は減っているのですけど、その中でクラフトビールを飲む割合は増えているのかなと。ベイスターズさんの球場で飲んでもらう方は、ビールが飲めない方でも「ベイスターズエール」なら飲めるという方が結構いらっしゃるので、そこから入ってもらって、ビール好きになってもらって、いろいろなクラフトビールだったり、大手ビールだったり、飲んでもらえるようになれば、ビール全体が盛り上がると思っています。

内田
もっとこれからクラフトビールを盛り上げていこうということで、横浜という町自体を「クラフトビアシティ」と。

鈴木
「横浜をクラフトビアシティへ」とずっとスローガンで言ってきて、最初に自費出版で「横浜クラフトビアマップ」というのを作って。

内田
すごいですね、自費で。「ここはクラフトビアシティなんだ」と勝手に、ある意味決めているわけですよね。

鈴木
そうです。最初でも掲載12店舗ぐらいあったんですけど、今もう38店舗ぐらいになって、普通の大手ビールに交えて、クラフトビールを置くという店が増えてきて。すごく理想的です。

内田
追い風というか、流れが来ているということだと思うのですけども。自分で呼びかけて、皆さんにメッセージを送ったり、そこまでして「横浜という町をクラフトビアシティにしたい」という、その情熱というか思いはどこから来るのですか?

鈴木
日本でビール産業が最初に生まれたのが横浜なので。ウィリアム・コープランドさんという方が山手居留地に作ったのが最初で、そこから日本のビール文化がスタートして、その場所ってすごくロマン性があって、ここをまたビアシティに、当時そこから広がったみたいに、伝説みたいな場所にしたいんですよね。

内田
これからいろいろな思い、構想、ビジョンというものがあると思うのですけども、未来の姿というもの教えていただけますか。

鈴木
いつも事業計画というか、大体7年分ぐらい考えているのですけど、2020年目標に新工場設立という目標でやって、金額でいうと3億円ぐらいの規模と思っていますけど、港のところの場所で倉庫とかを借りて、ビール工場と大きいビアホールと海が見えるビアガーデンとビール醸造体験ができる小さい工場という「ビールの総合エンターテイメント」みたいなものを作りたいという野望はありますね。

内田
そういう中でこれからアプローチしていくこと、それを実現するためにはどんなことをやっていかなければいけないとお考えですか?

鈴木
単純に、どんどん事業規模を大きくして、ビールをいっぱい売って、たくさんの人に飲んでもらって、そうしたら横浜市が「この倉庫を使っていいよ」と言ってくれるじゃないかなと思って。



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