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神奈川ビジネスUp To Date

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4月3日放送分
「激変する太陽光発電事業の今 求められる変化と今後の成長分野」

ゲスト
株式会社横浜環境デザイン 
代表取締役社長 池田真樹さん


【プロフィール】
1971年 横浜市出身。
1995年 東海大学工学部電気工学科 卒業、
1998年横浜環境デザイン、
2012年 福岡環境デザイン設立。
2015年 独アドラーソーラーサービス社との合弁会社アドラーソーラーワークス設立。


今月(2017年4月)1日に施行された「改正FIT(フィット)法」。再生可能エネルギーの普及を目指した固定価格買取制度「FIT」の実施を規定する法律が5年ぶりに改正されました。買い取り価格の変更の他に、注目されているポイントは「認定」の基準。これまでは設備への認定だったものから、事業計画に対する認定へと見直しが行われ、既存施設への認定取り消しも含めた厳しい基準が設けられます。

内田
横浜環境デザインという会社ですが、どういうことをされているのですか?


池田
簡単に言いますと、太陽光発電システムの設計と販売と施工、ということになります。

内田
それは個人向け・事業者向け、両方ですか?


池田
そうですね。元々は個人向けでしたけど、今は大きなメガソーラーから、住宅の屋根の上まで。いろいろなものをやらせていただいています。

内田
そういうことを、かなり早い段階から池田
さんはやっていらっしゃると?


池田
はい。創業でいくと1998年になりますので、ちょうど19年になります。

内田
太陽光発電の事業を90年代からやっているというのは、なかなかないですよね?


池田
そうですね。結構少数派だと思います。

内田
何故、太陽光発電に目を付けられたのですか?


池田
元々、大学の勉強で電気工学をやっていたというのもあって、大学で太陽光発電自体を目にしていましたので、元々興味があって。ただ、宇宙用とか灯台とか、そういうところで使うものだと思っていたのですけど。

内田
人工衛星とかに搭載されて?


池田
ええ、そうですね。それが、たまたま見た新聞で住宅用でも販売されている、というのを見まして。「面白そうだな、是非やってみたいな」と思って、サラリーマンを辞めて、始めました。

内田
辞めてしまいましたか。


池田
ええ、辞めてしまいましたね。

内田
会社を辞めて「これだ!」と思ってやり始めた。最初はどういった形で事業をスタートしたのですか?


池田
今でこそ大きなものが多いですけど、当時は住宅の屋根の上に付けるという形で、国からお客様が補助金をもらって取り付ける、という事業でしたので、まずは太陽電池、当時非常に高価なものだったのですけど、「付けてもいいよ」というお客様を探すところからスタート、という形になりますね。

内田
当時、家に付けるセットだと、どれくらいかかったのですか?


池田
よく私たちは「3キロワット」と言うのですが、家の屋根に付けるのにちょうどいいサイズですけども、それで大体1,000万円くらいしていましたね。

内田
それが随分変わってきた、ということなのですけども、転換点というのは、やはり東日本大震災ですか?


池田
そうですね。東日本大震災が2011年にあって、その翌年、2012年から、いわゆる「再エネ特措法」、私たちは「FIT法」と言っていますけども、そのFIT法が始まって、一気に、普及が凄いスピードになってきた、という形になります。

内田
そこで「太陽光エネルギーだ!」といって参入してくる業者というのは、やはり「これは儲かるぞ」と。「お金儲けだ!」というところの動機がすごくあったと思うのですけれども。ここはどうご覧になっていたのですか?


池田
同じ業界なので、あまり悪く言うのもあれですけど、やはりFIT法で売電単価が決まって、投資されると非常に高利回りで回る、ということになりましたので。

内田
もう、金融商品みたいな売り方をしていましたよね?


池田
そうですね、金融商品だと思います。「太陽光発電をやる」という大義がない中でやられる方が大勢いらっしゃるので、様々な問題が生まれました。一方そのおかげで、ものすごい勢いで普及もできたので、商品のコストダウンとか、そういうのも図れましたので、デメリットばかりでもなかったのかな、と私は思っているのですけど。

内田
1,000万円セットとしてかかっていたものが、今は大体どれくらいに?


池田
販売店さんによっても違うとは思うのですが、当時、3キロワットで1,000万円くらいだったのが、今だと大体120万円くらいでは購入できるのかな、と思いますね。

内田
ここが大きかったと。


池田
はい、そうですね。

内田
そういう意味では玉石混交と言いますか、ワッと一気に盛り上がった分、様々な問題もあるのだろうな、という風にお見受けしているのですけれども、どの様な問題がこの中で起こってきましたか?


池田
そこまで沢山の工事をする会社とか人がいたわけではないので、急に始めて急に工事に携わることになった様な会社さんとか人が、たくさんいらっしゃると思います。

内田
太陽光パネルはどんどん量産できるけれども、施工の部分が追いつかなかった?


池田
そうですね。それで結果として、施工不良になってしまったりとか、そういうことも問題だったと思います。

内田
認定事業ですよね?ということは、すごく甘い形で始まったということですか?


池田
途中で少し変わりましたけども、始まった当初はものすごく甘くて。計画だけして、申請さえすればそれ自体が認定される、という形になっていました。工事が途中で止まってしまったりとか、業者そのものが倒産してしまったりとか、そういった問題は結構ありますね。

内田
それで解決方法として生まれたのが今回の改正FIT法。これは、どういう改正になっているのですか?


池田
簡単に言いますと、これまで計画を認定する「設備認定」と言っていましたが、今度の改正FIT法は「事業認定」というものに変わります。ですので計画を立てただけでは認定してくれなくて、実際にその話を進めていって、最終的には電力会社さんと契約を結ぶのですけど、この電力会社さんと接続契約を締結する。そこまでやらないと国は認定してくれない、ということになります。ある意味、「本当に発電所を造ろう」と思う人だけが今後は認定される、という形になります。

内田
なるほど。そうすると、かなり淘汰されるというか、整理されるというイメージでいいですか?


池田
詳しくは分かりませんが、相当数が整理されることになると思いますね。


様々な課題を背景に行われた今回の法改正。事業継続のために求められる条件の一つが、効率よく発電し、施設を維持するためのオペレーションとメンテナンス「O&M(オーアンドエム)」の義務化です。横浜環境デザインは、ドイツで太陽光事業を展開していた企業と合弁会社「アドラーソーラーワークス」を設立。メンテナンス専門のスタッフが発電所を定期的に訪問し、特殊な機器を用いた検査を行うなどのサービスを実施し、差別化を図ってきました。


全国で広まってきたメガソーラーなどの太陽光発電所。近年では、新しい形の施設が生まれています。千葉県匝瑳市(そうさし)の丘の上にある太陽光発電所では「ソーラーシェアリング」と呼ばれ、農地の上にソーラーパネルを設置し、農業生産を続けながら発電もするという「営農形の太陽光発電」を行っています。

内田
農地の上にソーラーパネルを付けてしまう。これはどういう発想からきているのですか?


池田
日本の場合、耕作放棄地が多いとか、そういうところを使って発電したら良いのではないか、というところですね。元々平らだったりもしますし、作物ができるわけですから、日の当たりがいい。農地になるところは太陽光発電にもいい、ということになりますよね。

内田
条件が揃っているわけですね。確かに日本で耕作放棄地がいっぱいありますから、これをどう活用するかということは課題ですね。


池田
例えばこの神奈川県も農地がたくさんありますけども、神奈川県ですと、土地の値段とのバランスでメガソーラーというのがなかなか造れない。農地の上でしたら、神奈川県内でも十分可能だと思いますので、私はかえって都市部の方が、このソーラーシステムというのは普及する可能性が高いのではないか、という風に思っているのですけど。

内田
いろいろなアイディアが出てきていると思うのです。特にこの改正FIT法で一回リセットされる。そうするといろいろなビジネスを思いつく方がいる。「施工に強いよ」「自分たちは真面目にずっとやってきたよ」というのが池田
社長の会社なのですけれども、ライバルと言いますか、差別化が難しくなってくる。敢えて聞きたいのですけども。そこはどう対抗しますか?


池田
いい会社がいっぱい出てくること自体は、業界にとっていいと思うのですが。

内田
いいお答えですね。


池田
長くやっているだけではなくて、私たちは開発から工事、販売、その後ろのO&Mと言うのですけど、「メンテナンス」ですね。メンテナンスまで一貫して、我々の方で提供できる、というソリューションを持っていますので、その辺が、他社さんに比べて差別化できるところになるのかな、という風に思っています。

内田
一貫したサービスができるところは意外と少ない?


池田
そうですね、意外と少ないと思います。

内田
「メンテナンス」というところを詳しく聞きたいのですけど、今までのパネルは、どうしても造ったままで放置されて、実際どれだけ発電されているのかとか、検査をする方法もなかなか、大きいのを造れば造るほど難しいという話を聞いたことがあるのですけども、実際、どうなのですか?


池田
今度の改正FIT法ではメンテナンスも義務化されますので、また流れが変わってくると思います。当初、この辺は置き去りにされたまま発電所の建設が続いていました。それで、我々としては長年やってきていまして、太陽光発電というのは決してメンテナンスフリーではなくて、メンテナンスがしっかり要るものだ、という風に認識していましたので、早い段階でドイツへ行きまして。ドイツは先輩ですのでね。ドイツの市場で、メンテナンスがどの様に行われているかというのを見てきて、ドイツでO&M、オペレーション&メンテナンスのサプライヤーと言うか、プロバイダーを提供している会社と知り合って、その会社の技術や経験を早く日本に持ち込みたい、ということで合弁の会社を立ち上げて、日本で開始した、という形になります。

内田
きちんとメンテナンスを義務付けていくということは、それを提供する会社としてもビジネスチャンスと言いますか、そういうものが広がっていく、ということですか?


池田
これだけたくさんの太陽光発電所ができていますので、それをメンテナンスする会社の仕事というのも、当然必要になってくると思います。今後は我々にとっても、一つの大きな柱になっていくのかな、と思っています。


大規模なメガソーラーの建設が全国で広がってきた一方、今後は都市部の住宅向け市場の伸びが期待されています。太陽光発電システムの導入や省エネ性能を上げることで、年間の消費エネルギー量の収支がゼロとなる住宅「ZEH」(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス;ゼッチ)が2020年にまでに標準的な新築住宅で義務化されることが示されていて、住宅への太陽光パネル設置の増加が予測されています。

内田
個人の住宅もこれから大きく変わっていくという意味で、ZEH(ゼッチ)、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」というものが標準化されていく、という話なのですが、ここはどう関わっていくのですか?


池田
「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」が今後標準化されていくわけですけれども、「住宅で使う一次エネルギーをどう削減していくか」というのも非常に大きなテーマでして、ここに我々が取り扱っている太陽光発電のシステムが必要になってきます。この辺で、我々と一般のお客様、もしくは場合によっては工務店さんとかビルダーさんとかと関わりを持って、この太陽光発電の普及をしていきたいという風に考えています。

内田
将来的には、それがどう進化していくのでしょうか?


池田
今は電力会社さんから電気が来るというのが当たり前になっていますけど、最終的には、家に発電する太陽光発電が付いたり、蓄電池で電気が貯められたり、地域のコミュニティー、自治体レベルでもいいですし、もっと小さい単位でもいいと思うのですけど、そういったところでエネルギーの融通ができる、電気の融通ができる様な、そういったやり取りができるコミュニティーで、地産地消と言いますか、その中でエネルギーを作り出して、その中で消費・管理していく、という形かと思っています。

内田
電気が無駄なく、皆で使える、というイメージですか?


池田
そうですね。

内田
それをあちらに送る、こちらから貰う、という差配をするということは、どうしたらできるのですか?


池田
今、新しい言葉ですが「アグリゲーター」という事業、業種があるのです。「アグリゲーション=束ねる」というところからきていますけども。そういった形で、地域のエネルギーを束ねて管理して、融通し合ったりする、ある意味司令塔の様になって動かしていく、という仕事が今後出てくるだろう、という風に思っています。 内田
これは一つのビジネスとして成り立っていくものですか?


池田
例えば「電力が逼迫している」「明日足りなくなります」という連絡が来ます。そうするとそのアグリゲーターは、あらかじめ契約した家やビルだったり、企業だったりするのですが、そういったところに「明日、13時から14時まで電気が足りないので、節電してほしい」という指令を出す。もしくは、強制的にコントロールしたりもするのです。本来であればその家がその時間に300キロワットアワー使うとしたら、それを節電してもらって200キロワットアワーにしてもらう。つまり、通常よりも100キロワットアワー少なくなる。この少なくした分に対してインセンティブが電力会社などから貰える、というビジネスになりますね。

内田
上手くそれをオペレーションすればするほど、いいビジネスになっていくし、地域のためにもなるし、省エネにも帰するという。なかなかそれはやりがいのある仕事ですね。


池田
そうですね、非常に新しい仕事だと思いますね。

内田
新しいですね。これからまだ、横浜環境デザインがずっと長く成長していく、というイメージで、どの様なことをやっていきたいですか?


池田
「再生可能エネルギー」、この太陽光発電が本当の意味で、人類のメインの主たるエネルギーにとってかわる、というのが会社のミッションになりますので、できる限り会社も長く続けて、今は過渡期というか変換期だと思いますので始まったばかりですけども、ゆくゆくは、何かを燃やして温暖化ガスを出したりしないで、持続可能な形でエネルギーをクリーンに使える、という社会を作るのがミッションなので、引き続きそういうミッションで皆で頑張っていきたいと思っています。





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