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神奈川ビジネスUp To Date

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放送時間

※高校野球のため、放送時間が変更になります。
再放送:7/15(土)、22(土) 24:00~24:30

毎週月曜日 21時~21時30分
  土曜日 23時30分~24時(再放送)

番組内容

いまの神奈川経済がわかる!
全国の上場企業1800社中、約200社が本社を置く神奈川県。
県内唯一の地上波テレビ局tvkが県内で活動する企業を中心に各企業の魅力的な取り組みやトップインタビューなどの経済情報をお届けします。

出演

内 田 裕 子(経済ジャーナリスト)

■プロフィール
大学卒業後、大和証券入社。社内TV放送のキャスターに抜擢されマーケット情報や経営者との対談番組に多く出演。2000年、財部誠一事務所に移籍し経済ジャーナリストとして活動開始。国内だけでなく新興国などの取材も多く、製造現場の取材、経営者へのインタビューを得意とする。
著書に大西 洋氏(三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長執行役員)との共著「三越伊勢丹 モノづくりの哲学」(PHP新書)。

7月3日放送分
「小売店の“リアル”で探る酒税法改正とビール値上げ」

ゲスト
株式会社パスポート
代表取締役社長 濵田総一郎さん


【プロフィール】
1955年 鹿児島県いちき串木野市出身
1977年 武蔵大学卒業 東武鉄道株式会社入社
1980年 濵田酒造入社 常務取締役営業本部長・東京支店長
1989年 ワールドリカーズ株式会社設立 代表取締役社長就任
1993年 パスポート株式会社設立 代表取締役社長就任
2017年 一般社団法人神奈川ニュービジネス協議会 副会長就任


「AIoT」を支えるイメージセンサ市場を特集。横浜市に本社を置き、今年3月に東証一部に上場した「インターアクション」。創業から25年、画像認識の要となるイメージセンサの検査機器を中心に、事業拡大を続ける木地英雄社長に、AIoT関連市場が持つ可能性と、上場に至るエピソードについて伺います。値上げに揺れる「酒」業界を特集。酒税法の改正で安売りが規制される中、値上げか据え置きかで未だ判断が分かれている。大手小売やディスカウント店はどう対応しているのか。また法改正の意義はどこにあるのか。川崎市で酒専門店や業務スーパーなどを展開するパスポートの濵田総一郎社長に、リアルな現状を伺います。

内田
酒税法改正ということで6月からお酒の価格が変わっているはずですけども、現状はどうですか?

濵田
そうですね、現場が本当に混乱しているという状況です。我々も近隣の店舗の調査をしたのですけれども、大体6%から12%ぐらいの値上げを6月に入ってされていて、中には据え置いておられるところもあるというところで、我々も、日々、周りを見て価格をどうしようかというところで協議しているところです。

内田
足並みがそろわない、みんなが混乱している理由というのはなんですか?

濵田
今回は総販売原価を割らない価格ということになっているわけです。ところがその総販売原価の算出根拠が示されていないものですから、各店舗、各業者にそれを委ねると、どこからが総販売原価を割る、どこからが違法なのか、それがわからない。それで周りの状況を見ながら、「あそこの価格がどうか、こっちの競合店はどうか」と、周りの店を見ながら自分たちの最終的な価格を決めようということで、いったん決めてもまた、毎日、毎週変動している。そういうのが、今の現場の状況ですね。

内田
「一律何%値上げせよ」、ということではなく、そういう意味では、大手流通もパッと値上げをするという行動は取っていない?

濵田
年が明けて1月2月、3月ぐらいまでは「今回は値上げをせざるを得ない」ということを、大手流通さんのコメントとしても言っておられたのですけれども、6月1日が近付くに連れて、総販売原価の理論武装を段々されて、一部はその理論武装ができたので、従来の価格を据え置いても違法にはならないということで、一部のところは据え置くところも出てきているということなんですね。

内田
消費者の立場からすると、「一体値上げをするのか、しないのか」という意味では、お客さんも混乱するところですよね?そういう中で、何故今、酒税法改正ということになったのですか?

濵田
これは「町の酒屋さんを守る」という、議員立法で成立した改正法案ですけれども、一部の特定の業者さんだけを守ろうという改正法のようにしか見えないと、我々から見るとそう思いますね。一番大事な消費者、生活者、ここに対する配慮が全くなされていないのではないかと。

内田
「町の酒屋さんを守る」ということですけれども、町の酒屋さんは本当に今守らなければいけない状態にあるのか。例えば商店街にある酒屋さんというのは、もうとっくに淘汰をされる、もしくはコンビニエンスストアになる、というような変化を遂げていて、守るべき町の酒屋さんというのは一体どういうものなのだろうという、ありそうでないようなものを言われているような気がするのですが。どうなのでしょう?

濵田
おっしゃる通りですね、歴史を遡りますと、1993年9月に酒類販売免許の緩和通達が出た。「お酒の免許が確実に緩和されていきますよ」と。現にスーパーマーケットさんだけでなく、コンビニエンスストアさん、ドラッグストアさんがどんどんお酒の免許を取りだして、お酒の売り場が一気に全国で広がっていったわけです。その最中に、町の酒屋さんというのが、今まで活躍されておられたところが、どんどん淘汰されていったわけですね。その中で町の酒屋さんも今残っているところは、その住み分けのために清酒の品揃えを豊富にしたり、ワインの品揃えを豊富にしたり、自分でお酒の知識を身につけて専門店としての顧客対応をすることによって今生き延びている。そういう意味では今残っておられる町の酒屋さんの大半というのは、もう住み分けができつつあるお店ですよね。ですから今回、あえてそういう特定の町の酒屋さんだけに焦点を絞った法改正が如何なものか、というのが一つあります。それと、その趣旨はそうであっても、実際には売る方と買う方がいて、大手の量販、小売チェーンというのが売り上げも非常に大きくなっていますし、そのバイイングパワーが増してきている。しかも今は供給過剰の方で、買い手の方が強いわけです。そして一方の、そういうバイイングパワーのない、町の酒屋さんたちは、値上げをすでに受け入れて、受け入れざるを得なくて、値上げをされているわけです。本当はその力の弱い町の酒屋さんを守ろうという趣旨でスタートしたのが、現実的には、その力の強いものと弱いものとの格差がさらに広がるのではないかなと思って懸念しているのですけどね。


酒税法改正による値上げ。その理由は、「リベート」の規制強化です。これまで業界では、商品を多く販売した小売店にメーカー・卸業者が「リベート」と呼ばれる「販売奨励金」を支給。店舗での値下げを可能にする一方で、メーカーの疲弊にもつながっていました。今回、販売力のある大手小売と、町の酒屋さんの販売価格にこの「リベート」が強く影響しているとして、国税庁が公正な取引のために基準を設け、裁量的なリベートなどを規制しています。


内田
リベート、販売奨励金というものをメーカーが、「自分たちの商品を是非とも置いてほしい、売ってほしい」ということで、ずっと払い続けてきているという商習慣、これがかなり負担になってきているのではないか。そういったお酒メーカーの業績も、必ずしも好調とは言えない。酒離れということもある。そういうものに対して、こういう法改正という部分が働いているのかなと思うのですけど、このあたりはいかがですか?

濵田
メーカーにとってはこの、いわば官製値上げというのは、大義名分のある値上げとして大歓迎だと思うんですよ。ただ短期的に見ると、リベートが無くなって、その分、利益が出るわけですけれども、これを中長期的に見ると、やはり一番の不利益を被るのは、その値上げによって、低所得層の、経済的弱者の立場にある生活者、消費者の方々ですよね。そういう人たちが、ここで酒離れ、あるいはビール離れがくる、マーケットそのものが縮小すると、これはもう、メーカーにとっては経営の致命傷になっていくわけです。また、国にとっても、税収が減ってくるわけで、長期的に見たときに、誰が得をするのかなと。そういう思いはあります。

内田
大手であればあるほど、バイイングパワーがあるから販売奨励金も貰えて、それで値段も安くできる、と考えると、大手流通が今まで得をしていたというか、利するところにあった。それを是正しようと考えると、正しく平等に、お酒が販売されるのではないかと思うのですけども、ここはどうでしょう?

濵田
そうですね、不透明なリベートというのは、これから無くなってくると思うのですけど、合理的な、機能を評価してのリベートというのは無くならないと思うのです。元々小売りの価格というのは、企業が意思決定をする、企業の努力によって、そのコストを決定するのが、本来の在り方だと思うのですけれども、ここへ行政が入ってきて、価格のコントロールをするということ、そのものがちょっと無理があるような気がしますね。

内田
そもそも、もう自由競争なのだと。そういうものに介入してはいけないのではないか、という思いもあると?

濵田
やはり「適者生存」なんですよね。そして「天は自ら助くるものを助く」で、大手と同じような競争をしようとすると、町の酒屋さんは勝てないわけで、先ほど言ったように、自分たちの得意な土俵を作って、自分たちの得意な土俵で勝負をすべきであって、それはやはり専門性とか自分の特徴を活かした、そういう戦い方で社会的に存在価値の高い店づくり、売り場づくりをしていくしかないと思うんですよね。


市場に大きな変化をもたらす酒税改革。その中で、「ビール系飲料」と呼ばれるビール・発泡酒・第3のビールは、今後10年で税率が統一されることが決定しています。国内メーカーもさらなる商品開発を進める一方、パスポートでは海外メーカーと組んでプライベートブランドを充実させ、低価格の商品を提供できるよう注力しています。


内田
2026年までに、ビール・発泡酒・第3のビールの酒税が統一される。今まではもう「とにかく安いビールを売ろう」というので、いかに税金を安くするかという戦いだったと思うのですけれど、ここでこの戦いは終止符が打たれるということなのですか?

濵田
この酒税改正とメーカーさんは、いつもイタチごっこみたいなもので、酒税改正をどういう風に新しい商品で埋めていこうか、ということをずっと繰り返してきたわけです。

内田
すごい知恵比べ。

濵田
今回はビール・発泡酒・第3のビールの酒税が一本化されるということですが、ビールは下がるわけですよね。発泡酒と第3ビールは逆に上がる。そうするとどういうことが起こるかというと、一番有利なのはビール。そして、ビールの中でも、ブランド力の高いビール。ここは一番有利になってくると思います。今、各メーカーさんが考えておられるのは、いかに新しい価値のある新商品を作りだすか、そこの戦いになってくると思います。酒税が一本化されても、そこでやはり松・竹・梅、価値訴求型の商品、そして価格訴求型の商品、そういうバラエティに富んだ商品を出すことによって、ビール業界がまた活性化する。その流れに持っていかざるを得ないだろうと。一方では海外から持ってくる、海外で作って日本人の好みに合うビール、こういう開発も一方では、更に盛んになってくるだろうと思います。

内田
「安いビールを売りたい」という側の競争は終わらないと?

濵田
終わらないですね。これはニーズがある限り、お客様の欲求がある限り、そこはもう作り手も、我々小売りで提供する側も、常にそこを満たすことによって我々の存在価値が出てくるわけですから。

内田
そういう意味ではパスポート、濵田社長の会社というのは、どういう戦い方を?

濵田
私のところは、お酒というものを単独で見ていない。食品売り場の一角に入った食品と同じ視点でお酒の商品を見ているようにしているわけです。ただ、お酒のこういう流れになってくると、我々が今、展開しているのはお酒のプライベート商品を強化していこうということなんですね。従来、我々もビールのプライベート商品をアメリカで作ったり、ヨーロッパで作ったり、近年になってからは、韓国、中国、それから、ベトナムで作っていますけども、競争力を高めるためには、あるいは自分たちの土俵を作るためには、もう国内のメーカーさんで応じてもらえないのであれば、海外のメーカーと手を組んで日本と同じような製法のビール、そして原材料についても、同じような原材料を使いながら、品質的にはもう遜色のないものを、独自の商流、流通を作りながらお客様に提供する。今そういう動きをしているところですね。

内田
パスポートのこれから、ですけども、濵田社長はこの会社をどのようにしていきたいですか?

濵田
3本の柱がありまして。一つは、既存のスーパーマーケットさんと住み分けをするために、生鮮&酒&業務スーパーというビジネスモデルを作っています。これをどんどん大きくするということ。それと今後将来、次の食の柱を作ろうと思っているわけですが、これは精肉を中心とした事業ですね。そのメーカー機能、加工機能を持ちながらそういう物販の小売り事業もやる。ネット販売もやる。そして、肉を中心とした飲食事業もやる。これは高収益、高利益のビジネスモデルができると思っています。そして和牛ブランドを中心にグローバルでも展開できる。そういう発展できるビジネスモデルを、この食肉を中心として、将来を作っていきたい。今はその準備をしているところですけれども。

内田
はい。

濵田
もう一つは、エネルギーの事業ですね。今までは太陽光発電事業が主力だったわけですけれども、今後はバイオマス発電、あるいは地中熱とか温泉熱を使ったバイナリー発電だけでなくて、創エネ・省エネ・蓄エネにIotを組み合わせたスマートグリッド社会へ向け、それを発展させようと。ですから一つが業務スーパー。二つが精肉を中心とした肉事業。そして三つ目がエネルギー事業。この3本柱に集中をして、この10年先を見据えて発展していきたい。そう思っているところです。



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7月31日の放送内容

都市型花火大会の今 継続の価値と存在意義
神奈川経済の「今」を伝える情報番組。今週は夏を彩る「都市型花火大会の今」を特集。地域活性化につながる一方、警備など様々な理由で休止・中止となる都市部の花火大会。クラウドファンディングの活用など継続に向けた可能性が模索されている。70年近く大規模な花火大会の打ち上げや演出を担ってきた「横浜山田の花火」。4代目の山田洋右専務に、思い描く花火の在り方を聞く。また、ビジネスのヒゲでは「植物」に特化した解析サービスを提供する企業を紹介する。

バックナンバー

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